CK協働プロジェクト 事務支援室
〒606-8501
京都市左京区吉田本町
tel : | 075-753-4896 / 4897 / 5010 |
fax : | 075-753-9147 |
mail : | 090gcanon [at]mail2.adm.kyoto-u.ac.jp |
基礎医科学の研究成果を臨床医学分野の画像診断モダリティとして実用化するために、京都大学が有する多様な学術基盤と、キヤノン(株)が有する製品化技術との融合を図り、医療現場が求める「分子プローブを統合した高次生体イメージング」のイノベーションにフォーカスした革新的医療機器を創出することを目標とする。原理探索から製品化まで一貫した先端融合研究を推進し、新原理分子プローブの実用化・製品化への体制強化のために、平成24年8月から大塚製薬(株)が協働機関として参画した。
目標達成型研究の実践を通じて、トランスレーショナル・リサーチ拠点、臨床研究拠点に加え、若手研究者を育成する融合教育拠点を構築し、医工融合研究・教育分野で世界を先導する。また、発明技術の産業化と産学連携を加速するために、本学の知財制度を始めとするシステム改革を行い、本格的な超高齢社会を迎える状況の中で、本研究プロジェクトにより革新的なイメージング機器と分子プローブを統合した次世代医用診断機器を創出し、疾病の早期発見による健康長寿を実現する。
プロジェクト専任の本学事務組織およびキヤノンサテライトオフィスを設置して研究支援体制を強化した。さらに、プロジェクト拠点となる「先端医工融合領域イノベーション創出ハブ・吉田キャンパス拠点」を医学部構内に整備し、動物用MRI、超音波診断装置を配備した専用研究室、さらに附属病院内にOCT研究ラボ・光超音波ラボを設置した。2010年度には、大学システム改革として、医療機器の臨床研究から薬事申請までを迅速に行なう日本初の拠点であり、臨床医・研究者・企業の技術者が協働する産学連携・医工連携拠点として早期診断から治療までの機器開発を行ない、がん対策を中心に医療革新を強力に推進する先端医療機器開発・臨床研究センターの設置が実現し、2012年春より本格稼動している。
吉田・病院地区のプロジェクト拠点を補完するサテライト機能を備えた「先端医工融合領域イノベーション創出ハブ・桂キャンパス拠点」を桂キャンパスの工学研究科附属桂インテックセンター内に整備・設置した。この桂拠点に生体医工学研究部門の実験室、融合教育施設、新原理MRI機器室、および小動物用光超音波評価実験室(キヤノン実験室)を配置したほか、プロジェクトに参画している化学系・電気系の研究棟に最新の実験設備を備えた分子プローブ合成研究室や原子磁気センサ研究室、バイオ合成実験室、分子デバイス解析実験室を設けている。
2007年度に若手研究者育成部門として設置した先端医工学研究ユニットは、プロジェクト支援期間満了に対応して拠点の整備を行い廃止とした。そして、教育と研究の恒久的な医工融合教育拠点の重責は、京都大学企画委員会が裁定により、CKプロジェクト執行責任者兼先端医工学研究ユニット研究部門長に教授ポストを配分し、工学研究科によって物質エネルギー化学専攻内に新設された先端医工学分野が、CKプロジェクトの経験を活かした産学連携研究の推進、企業との共同研究展開等で資金を獲得して、担うこととなった。現在、先端医工学分野は博士課程教育リーディングプログラム(LIMS)と高度に連携して医工学融合の広範にわたる教育を行っており、育成された人材による融合領域の発展が期待されている。
協働機関のキヤノンにも先端技術研究棟(東京都大田区・キヤノン下丸子本社内)に本プロジェクト専用の実験室と産学連携研究室を整備した。これらを拠点として、OCT、超音波診断装置、原子磁気センサー、分子プローブ、コンピューター画像診断支援技術に関する研究を推進しており、産学連携研究室では、京都大学とキヤノンの研究者が、定期的にミーティングを実施できる体制を整えた。
京都大学吉田キャンパス 本部地区 | 京都大学桂キャンパス インテックセンター |
京都大学吉田キャンパス 附属病院地区 | キヤノン株式会社 下丸子本社 |